U.S. BORDER PATROL

USボーダーパトロール75周年記念バッヂ。1999年3月に支給され1年間使用された。 USボーダーパトロールの車用リフレクトタイプ、ドアデカール。 USボーダーパトロール現行バッヂ。アシスタントパトロールエージェント。

USボーダーパトロール

現在のボーダーパトロールは21のセクターに分かれ、各セクターはチーフパトロールエージェントによって統括されています。各エージェントは各セクター内の、全米各地、又プエルトリコに点在する全部で145の分署において法執行活動をする権限を持っています。ボーダーパトロールの任務はアメリカ合衆国の国境線上で行われる不法入国の防止、捜査、阻止、密入国者、密輸入者の逮捕、密輸品の押収等です。不法入国を防止、捜査するため、ボーダーパトロールは国境線を陸地、海上、空中からパトロールしています。不法入国者や密輸入者の捜査のためには、彼らは陸上の交通路、公共交通機関、船舶の調査、臨検、又内国のパトロール(国境線から25マイルの地域の不法入国者の捜査等)を行っています。さらに、他の法執行機関の捜査、調査、臨検などに協力します。その一環として不法就労者の捜査、各地の留置場、州刑務所を訪問し外国人の尋問を行ったり、外国人の密輸入者の身元確認などを行っています。

当初ボーダーパトロールの国境取締の戦略は外国人が不法に合衆国に入国した際に逮捕するというものでした。国境線に近い地域に分署を設立した後、不法滞在者取締のため国境線から遠い場所にも分署を設立した。例えば、テキサス州エルパソ、ミネソタ州ワーロード、ニューヨーク州ナイアガラフォールスといった南西部と、カナダとの国境には1924年に分署が設立され、1926年にはフロリダ州マイアミの分署が、キューバからの不法入国者を取り締まるため設立された。一般的には国境から100マイル以上の分署、例えばテキサス州ダラス及びサンアントニオ、ネバダ州ボールダーシティなどは1986年から1988年の間に設立された。これらの分署は、この地域に多数存在する不法滞在者の取締のために設立された。 

しかし、INS(移民帰化局)はニューヨーク市、シカゴ、ロスアンゼルスなどの大都市で外国人人口の多い地域には分署を設立しなかった。なぜならこれらの都市は不法滞在者の最終目的地と考えられているからである。一般的には不法滞在者が最終目的地に到着する以前にストップすると言うのが戦略として考えられているということである。最近ではボーダーパトロールの南西国境線における取締戦略が入国後に逮捕するというやり方から、国境を越えることそのものを防止する方法に変化している。この新しい方法は不法入国をしようとする外国人に、国境線で逮捕される危険が高く、そのため不法入国をしようとしている外国人や密輸入者を事前に阻止されるという意識を持たせるよう各エージェントに徹底させるということである。

1994年の暴力犯罪防止、法執行法案により、ボーダーパトロールの資材、人員を増加させ、アメリカの南西国境線を越えようとする不法入国者の増加にストップをかける結果になった。この法案でボーダーパトロールエージェントと支援スタッフの増加が認められた。1994年の終わりには、4260人いるエージェントの内3911人を各地の145カ所のボーダーパトロールのオフィスに派遣することになる。1995年の9月までで530名の雇用とトレーニングを終え、新たに369人のトレーニングを行っている。増員は毎年1000人以下であり、1995年から1998年の間に行われた。これらの人員は新しい取締戦略"プリヴェンション スルー デターレンス"(抑止による予防)を支援し、今まで以上の数のボーダーパトロールエージェントが外国人の不法入国や密輸入を阻止するため活躍している。